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December 28, 2005

NHK「日本の群像」を観て

NHK「日本の群像」の最終回は東芝を始めとする日本の半導体産業が如何に没落してしまったかをテーマにしたものでした。

私は東芝社員ではありませんが、同じく半導体に関係する事業のエンジニアであった経験からして、非常に感慨を持って観ることになりました。結局のところ、私の居た事業もほとんど同じように三星や台湾勢に技術を供与し、結果投資競争で負けていったのです。一言で言うと「金を売らずに錬金術を売ってしまった」のです。

●なぜ技術を売ってしまったのか

番組と同じく、バブル崩壊で会社の本業が不振に陥り投資できなくなりました。しかし独立採算を要求される以上、何らかの収入を得なければならない。そのために技術を売らざるを得なかったのです。また韓国や台湾勢を嘗めきっていたという面もあります。正直言ってTVにも出てきたような当時の半導体・液晶の経営陣はその無策無能ぶりを懺悔すべきであると思います。

●IMF危機は・・・

韓国だって金大中大統領就任当時は大不況でした。ワールドカップの会場すら建設できないほどでした。といいながら実は三星財閥には大量の金がありました。それを使わずに日本に援助を求めホイホイと金を出させ、三星電子はあいかわらず強気の投資を続けて日本企業を追い込んでいく。ここに日本の国策の無さが浮き彫りになります。

●もう一つの犯人

企業の経営陣、政府の他にもうひとつ重大な犯人がいます。経済マスコミです。特に日経。企業や業界の事情も考慮せず勝手な製品価格予想を描き、先行した日本企業に息つくしまを与えなかった。またグローバリゼーションなどの言葉を悪用し、技術流出を加速させてきた。そのくせ、最近はものづくりを放棄した日本企業が悪いとかそういう記事を恥ずかしげも無く乱発する。ミスリードも甚だしい。いや、もしかすると韓国や中国の手先となって動いているのではと思える節すら有ります。

●実は逆転も容易なのに・・・

半導体・液晶に関する重要部材・装置メーカーは日本に集中しています。ですから、国策として製品の輸出を止めてしまえば韓国企業は手段を失います。もちろん報復に出るでしょうが、韓国と日本では経済規模の桁が違いますので影響度ははるかに差が出ます。彼らだって自転車操業なのです。これまでの投資が大きかった分だけツケは大きくなります。韓国経済は1年持たないでしょう。このままでは部材・装置メーカーの収入は断たれますが、日本メーカーの操業が上がるまでは政府が補てんすべきです。ここまでやるのが経済産業省の本来の仕事であると私は思います。最悪なのは部材や装置の技術流出も始まっていることです。すぐに手を打たなければならないのに。また、やはり東芝だけでは駄目だと思います。液晶もシャープだけでは駄目です。できるだけ日本の資本が統合されるべきです。

●もうひとつの鍵は特許

これも間違いないでしょうが、メーカーにとって特許は「防衛手段」の色合いが濃くなるのです。攻撃手段にした途端、報復攻撃を受けますので、よほどの優位性が無い限り攻撃手段としてもちいるのは困難です。実際に裁判で負けてしまうと悲惨です。ではどうするか。重要なのは製造を持っていない特許会社であると思います。生産に携わらなければ攻撃されることは決してありません。防御無視で攻撃のみに集中することができます。もっともこの手法は特許会社とメーカーの関係が明らかになってしまうと、メーカーの方に報復攻撃の目が向けられるのは間違いないのでアングラでやる必要があるのかなと思ったりもします。

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